「株テック | Kabutech Lab.」は、日本株トレードを初心者向けに解説するメディアです。

ツールの使い方や考え方、環境構築方法を学ぶ場として、主に以下の内容を解説しています:

  • TradingViewを使ったバックテスト・ストラテジーの実践情報
    (プログラミング知識がなくても始めやすい検証ツールです)
  • 三菱UFJ eスマート証券のkabu APIを使った環境構築
    (日本株の発注が可能な数少ないAPI接続サービスです)

バックテストは自作プログラム(Pandasなど)で応用可能、発注は他の証券会社のRSSなどでも対応できます。
特定の証券会社やツールを強く推奨するものではありません。

以下の点にご留意ください:

  • 個別銘柄の売買や投資判断の助言は行いません。
  • サンプルのストラテジーやコードは学習・検証用の参考資料であり、実際の売買や利益を保証しません。
  • バックテストは過去データに基づく結果であり、将来の成果を保証しません。
  • 自動売買環境はエラーハンドリングと十分な整備が必須です。
  • 市場変動、システム障害、予期せぬ遅延やエラーなどのリスクがあります。

投資はあくまで自己責任です。リスクを理解して慎重に取り組んでください。

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オーダーフロー基礎|板と約定から大口の動きをチャートで読み解く

テクニカル分析一覧

本シリーズでは、VWAP、VPVR、SMC、ワイコフなど主要テクニカル指標を整理して紹介しています。 各指標の特徴や押し目・戻り目の考え方、TradingViewでのチャート活用例をまとめており、 初心者から実践者まで、自分のトレードに応用できる情報を効率よく確認できます。

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🧭 オーダーフロー基礎|市場の注文の流れを可視化して読み解く

トレードの世界では、「 チャート の形」だけを見ていても、大口投資家の意図までは読み解けません。

そこで読み解くヒントになるのが、オーダーフロー(Order Flow) です。

これは市場で実際に「どの価格帯で」「どれだけの注文が出入りしているか」 を追う分析手法で 言い換えれば、 チャート の裏側で“誰がどこで動いているか”を分析するアプローチです。

💡 コードや戦略はあくまで学習用のサンプルです。 実際の利益や成果を保証するものではありません。
必ず バックテスト などで検証の上、ご自身の判断・責任で戦略に取り組んでください。 👉️ バックテストで戦略評価・戦略設計

🧩 基本概念:板と約定

板(Order Book)

  • 現在の買い・売り(Bid・Ask)の注文状況
  • 厚い価格帯 → 大口が滞在してポジションを作っている可能性
  • 薄い価格帯 → 価格が素早く通過しやすく、流動性狩りのターゲットになりやすい

約定(Time & Sales)

  • 実際に成立した取引履歴
  • 価格がどの方向に、どの程度の勢いで動いているかを把握可能

🧩 大口の心理 × 市場行動 × チャート上の動き

オーダーフローで観察できるパターンを、SMC の用語ワイコフ理論 のフェーズに紐付けて整理します。

大口の心理 / 目的 オーダーフローでの特徴 SMC 用語 ワイコフフェーズ補足
個人の注文を引き出して流動性を確保したい 板薄で小さな急落・急騰、成行約定の集中 Liquidity Grab(流動性確保) アキュムレーション中の「仕込みの演出」
ポジションを静かに整えたい 板厚のあるゾーンで横ばい、出来高がじわ増 Accumulation / Buy-Build アキュムレーション期
弱気トレーダーを振るい落としたい 一時的な下抜け・急反発で損切り巻き込み Spring / Fake Breakout アキュムレーション期のスプリング
トレンドを開始させて利益を最大化したい 高値ブレイク、明確な方向性が出る ChoCH / BOS(市場構造転換) マークアップ期

💡 つまり、オーダーフローで板厚や約定パターンを観察すれば、SMC やワイコフのフェーズを チャート 上で具体的に捉えられる、ということです。

💡 オーダーフローで注目すべき概念

Liquidity Grab(流動性確保)

  • 意味:大口が意図的に価格を動かし、個人投資家の注文(損切りや逆張り注文)を引き出す動き。
  • 背景:大口は大量の注文を通すために流動性(=相手の注文)を必要とします。
  • 実際の動き:小規模なブレイクや急落・急騰で「動き出した」と錯覚させ、個人を誘い出す。

🧠 SMC 的視点
Liquidity Grab」はストップ狩り(Stop Hunt)やフェイクブレイクとしても知られ、 SMC の流れでは“価格操作の前段階”に位置づけられます。

Accumulation(ポジション形成)

  • 意味:大口が静かにポジションを構築している状態。
  • 背景:一気に買うと価格が上がってしまうため、時間をかけて吸収的に集めていく。
  • 実際の動き:価格が横ばいに推移し、出来高だけが徐々に増えるような“停滞レンジ”。

🧠 ワイコフ理論との関連
ワイコフの「アキュムレーション(蓄積期)」と同義。 ここで大口が買い集め、最終的に“Spring(スプリング:下抜けからの急反発)”をきっかけに上昇を開始します。

📊 オーダーフローで見る市場行動の例

例: Accumulation の可能性が高いパターン

  • 板に 1000 円付近で厚めの買い注文が並ぶ
  • 約定履歴では 1000 円付近で小口の売りが吸収されている
  • 価格は 1000〜1020 円のレンジで小幅推移

💡 この場合、オーダーフローから「大口が 1000 円付近でポジションを作っている」可能性が高い

例: Liquidity Grab の発生

  • 板が厚い価格帯を一瞬でブレイク
  • 個人トレーダーの損切りや逆張り注文が巻き込まれる
  • すぐに価格が戻り、上昇トレンドへ転換

💡 板が厚い価格帯を一瞬でブレイクして刈り取る動きは SMC でいう「流動性確保」、その後の上昇トレンドへの転換は SMC でいう Displacement(ディスプレイスメント)です。

例:ChoCH / BOS でトレンド開始

  • 約定や板の偏りから上方向への圧力が明確になる
  • 価格がレンジを抜け、上昇トレンドが開始
  • 追随買いを誘発して大口のポジションが活かされる

💡 ここから順張り ロング 戦略が有効

🧠 オーダーフロー × SMC × ワイコフ的な解釈

このように、オーダーフローの概念は SMC やワイコフ理論の価格構造と密接に対応しています。

つまり、オーダーフローは板や 出来高 の「実際の流れ」を観察することで、 「 チャート の裏側」で起きている注文の攻防を理解するための強力な分析軸です。

さらに TPO や VPVR などの可視化ツールと組み合わせることで、 「時間の重み(TPO)」+「 出来高 の重み(VPVR)」+「注文の重み(Order Flow)」という

三次元的な相場理解が可能になります。

⚠️ 注意: 板情報は 遅延・操作(スプーフィング)・アイスバーグ注文 の影響を受けます。
オーダーフロー分析は 補助的ツール であり、単独での過度の信用・判断は危険です
複数時間軸・ 出来高 ・価格帯分析(VPVR 等)と併用し、確率論的に解釈 してください。

🧩 今後の展開について

このメディアでは、基本的に TradingView と連携した 自動売買 (Webhook → Kabu API を紹介していますが、

Kabu API の PUSH API ( WebSocket ) を活用することで、オーダーフローをリアルタイム解析し、
市場構造を判断して発注を行う「アルゴリズムトレード」も理論的には実現可能です。

観点 自動売買(Auto Trading) アルゴリズムトレード(Algorithmic Trading)
主な目的 売買ルールの自動実行 市場データの解析+戦略的執行
仕組み 「条件が満たされたら発注」 「市場構造や流動性を解析して意思決定」
分析範囲 チャートやインジケータ中心 板情報・ティック・出来高など市場内部データ
SMA クロスで売買する 流動性プール・オーダーブック・VWAP を利用

既存の仕組みより大幅に複雑・高度な実装が必要となるため、一般的な再現性の観点から現時点で構築方法の詳細紹介は予定していませんが、もし要望が多ければ、将来的に公開を検討するかもしれません。

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