筆者自身、 TradingView を使い始めた当初は「証券会社のツールと何が違うの?」と疑問に思ったものです。この記事では、自身の経験を踏まえて、両者の特徴・強み・使い分け方についてわかりやすく解説します。
TradingViewと証券会社のチャートツールは何が違う?特徴をざっくり解説!

まず結論から言うと、
- リアルタイム性・発注環境に優れているのは証券会社ツール
- チャート分析・検証機能に特化しているのはTradingView
という棲み分けが明確です。
そもそも TradingView って何?という方はこちら
【比較表】 TradingView vs 証券会社のチャートツール |機能・対応銘柄・使いやすさの違い

項目 | 証券会社ツール(例:SBI、楽天など) | TradingView |
---|---|---|
使いやすさ | 操作感がツールごとに異なる | UIが統一され直感的 |
対応商品 | 日本株、投信、FXなど | 日本株、米国株、仮想通貨、先物など |
インジケーター の種類 | 基本的なもの(MA, RSI など) | 100種類以上+自作・共有インジ |
チャート の美しさ・視認性 | 古めかしいデザインも多い | 高解像度・カスタマイズ性が高い |
マルチ チャート | 1銘柄のみ(複数は別画面) | 1画面で最大8分割(Pro以上) |
アラート機能 | 非対応 or 限定的 | 条件付きアラート、スマホ通知対応 |
カスタマイズ性 | 限定的(色や ローソク足 程度) | 柔軟に設定可、レイアウト保存も可 |
スマホアプリ連携 | 使いづらい or 非対応 | PCと完全同期、スマホでも快適 |
Pine Script 対応 | 対応なし | 独自インジ・戦略が組める |
動作の軽さ・速度 | ツールにより重いことも | ブラウザで軽快に動作(クラウド処理) |
板情報・歩値 | 見られる(リアルタイム) | 基本非対応(板・歩値なし) |
日本株リアルタイム性 | あり(口座連携) | 遅延あり(約20分)※ |
発注機能 | あり | 原則不可※(一部連携あり) |
料金 | 無料(口座開設が必要) | 無料プランあり、有料は月1,500円~ |
※ TradingView で日本株をリアルタイム表示するには、月額数ドルのデータ契約が必要です。
TradingViewが向いているのはこんな人!おすすめユーザーの特徴

- 複数銘柄を同時に分析したい人
- 米国株や仮想通貨も視野に入れている人
- 自作インジや売買戦略を検証したい人
- スマホ・タブレットでも高機能なチャートを使いたい人
そんな方には TradingView の無料プランから試すのがおすすめです。
TradingViewが向いていない人・足りない機能とは?デメリットも正直に解説

- 板情報や歩値を見たい人
- 日本株を完全リアルタイムで見たい人(別料金)
- チャートから直接発注したい人
とくに板情報や 歩み値 を利用した高速 スキャルピング のような短期売買スタイルがメインの方には、証券会社ツールで完結できるので TradingView は不要かもしれません。
TradingViewはバックテスト機能が強み!過去検証のメリットとは?

TradingView
には「ストラテジーテスター」があり、
Pine Scriptを使えば以下のような検証(
バックテスト
)が可能です:
バックテストって何?という方はこちら
公開日時:2025-05-19
/ 更新日時:2025-06-14
バックテストとは?売買を始める前に必ずやっておきたい検証ステップ
トレードに取り組むうえで、**バックテスト(過去検証)**は
- 条件に基づいた自動売買の再現
- 損益や勝率をグラフで表示
- 各トレードの履歴・詳細を確認可能
証券会社ツールにはこういった高度なテスト・検証機能はほぼなく、戦略立案において大きな武器になります。
【筆者の使い方と補足】TradingViewでの分析〜自動売買までの活用例

筆者の場合、
TradingView
で簡易的にバックテスト
優位性のありそうな銘柄を長期間の分足
チャート
で取得し、ローカルに書き出して自作システムでさらに細かい
バックテスト
しています。
検証で優位性があると判断した戦略は、kabu API を使った自動売買で実運用しています。
✅ TradingView 単体でも、同様の検証は「ストラテジーテスター」機能で可能です。
プログラミングに詳しくない方でも、既存の戦略を読み込むだけで過去検証ができます。
まとめ:分析はTradingView、発注は証券会社ツールの併用が実用的!

TradingView は、
- テクニカル重視のトレーダー
- 複数市場を分析したい人
- 自作戦略を検証・改善したい人
にぴったりの分析ツールです。
一方、証券会社のツールは、
- 板・歩値を見たい
- リアルタイム性が最重要
- すぐに発注したい
というニーズに最適です。
それぞれに強みと役割があるため、「分析は TradingView ・発注は証券会社ツール」という形で併用するのが現実的で効率的な運用方法です。
TradingView は無料プランでも高機能な チャート を体験できます。
「まずは使ってみたい」という方は、下記リンクから公式サイトにアクセスしてみてください。