株取引の基礎や用語を解説

数字がいっぱいチカチカ動いてるけど、
何がなんだか分からない…。
チャート はグラフなので感覚的に理解できますが、株取引を始めたばかりだと、板情報や 気配値 ・ 歩値 などに混乱する方は多いはずです。
ここでは、板や 呼値 、 約定 、 歩値 、 値幅制限 といった株取引の基礎を整理して解説します。基本を押さえれば、注文や株価の動きがぐっと分かりやすくなります。
👥 この記事は誰向け?
- 株取引を始めたばかりの初心者
- 板情報や用語の意味がよく分からない方
- 注文方法や株価の動きのイメージを掴みたい方
📖 この記事でわかること
- 株の「板」の見方と板の厚さ・気配の意味
- 呼値(最小価格単位)の仕組み
- 注文が成立する「約定」とその注意点
- 市場での実際の取引履歴「歩値(あゆみね)」の読み方
- 1日の株価の上下幅を制限する「値幅制限(ストップ安・ストップ高)」
- 気配値・最良気配値の確認方法
📊 板情報の見方(気配値)と株取引の基本と初心者向けポイント

板(いた)とは?
株を買いたい人と売りたい人の注文が一覧になったものです。数字がずらっと並んでチカチカ動いているので、最初は少し圧倒されるかもしれません。
板の厚さ・気配(けはい)
- 注文の量が多い=厚い、少ない=薄い
- 気配値(けはいね):板に表示されている「買いたい/売りたい価格」のこと
- 最良気配(さいりょうけはい)
- → 買いと売りで最も有利な価格(売りは安い値、買いは高い値)
- → 現在最も成立しやすい価格
板が薄いって?
注文が飛び飛びで間が空いてる状態です。
- 1000円に100株の売り注文。
- その次は1100円に100株の売り注文。
- → ここで200株の成行買い注文を出すと、1000円で100株 + 1100円で100株の平均1050円くらいで約定します。
✅️ 板が薄いと想定した注文価格通りに買えないことがある( 成行 で滑る)
📊 フル板ってなに?
通常の板は、上下10〜20本ほどの気配しか見えませんが、 フル板 だと 値幅制限 の上限〜下限まで、すべての注文状況が見られます。
- 買い/売りの注文量
- どの価格帯が厚いか・薄いか
- どこに注文が溜まっているか
💡 相場の「深さ」まで把握できるのが フル板 のメリットです。
📈 歩値(あゆみね)とは?

- 実際に市場で約定した価格の履歴
- チャートや歩値を見ると、「どの価格で売買されたか」が分かります
- 歩値を確認すると、価格変動の軌跡がつかめます。
✅️ ローソク足 は 歩値 をグラフ化したもの
✅ 約定(やくじょう)とは?
- 注文した株の売買が成立すること
- 板の厚さや呼値により、希望価格で約定しないこともあります
💰 呼値(よびね・最小価格単位)とは?

- 株式の注文を出せる最小単位
- 銘柄によって1円、5円、10円刻みなど異なる
- 例:「呼値1円」の株は、1000円・1001円・1002円…の価格で注文が出せます。
日本株の呼値(最小価格単位)の違い
TOPIX500構成銘柄は通常の銘柄より細かい 呼値 が適用されます。株価水準によって刻み幅が変わり、TOPIX500銘柄ではより細かく注文可能です。
📊 呼値の例
株価水準 | TOPIX500構成銘柄(TOPIX100+Mid400) | その他の銘柄 |
|---|---|---|
〜1,000円 | 0.1円 | 1円 |
1,000円超〜3,000円 | 0.5円 | 1円 |
3,000円超〜5,000円 | 1円 | 5円 |
5,000円超〜10,000円 | 1円 | 10円 |
10,000円超〜30,000円 | 5円 | 10円 |
30,000円超〜50,000円 | 10円 | 50円 |
📌 ポイント
- TOPIX500構成銘柄では呼値が小さく(細かく)設定されているため、細かい価格指定が可能です。
- その他の銘柄では呼値が粗く設定されており、株価が同じでも刻み幅が大きくなります。
- この違いは、流動性が高く取引が活発な銘柄で細かい価格刻みが求められるためです。
⛔ 値幅制限(ストップ安・ストップ高)とは?

1日の株価の上下幅に制限があるルールで、急騰・急落を防ぐ仕組みです。
前日終値を基準に、
値幅制限
が設定されます。
📊 値幅制限の例
株価水準(前日終値) | 値幅制限 の幅 |
|---|---|
〜500円 | ±50円 |
500円超〜1,000円 | ±100円 |
1,000円超〜3,000円 | ±150円 |
3,000円超〜5,000円 | ±250円 |
5,000円超〜10,000円 | ±500円 |
10,000円超〜30,000円 | ±1,000円 |
- 値幅制限は1日の株価が急に跳ね上がったり下がったりするのを防ぐ安全装置です。
- 株価の水準に応じて値幅が変わるので、低価格株ほど幅は小さく、高価格株ほど幅は大きくなります。