「日利0.5%」の魔法:小さな数字が資産を動かす!

たとえば、100万円を運用して、1日平均で5,000円ほど利益が出る手法を実践しているとします。
もちろん、現実には毎日勝てるわけではありません。
- 1日目:+1万
- 2日目:-2万
- 3日目:+2万5千円
みたいな感じで勝ちと負けを繰り返しながら平均して利益を積み重ねていくのが実情でしょう。
これをじゃー今日は勝ったから寿司でも食いに行くかーとか
今月調子いいからスマホを新しいのにかえちゃかーみたいな感じで
勝って増えた分を消費すると当然ですが
運用資金はいつまでも100万円前後から大きくは増えていきません。
オイラはそれでいいんだよ!と
宵越しの金は持たない、
てやんでぃ
な方もいると思うので
余計なお世話かもしれませんが、せっかく安定して勝てているのなら
これは非常にもったいないです。
単利運用のリアルな伸びしろ

まずは単純に消費しないでパターンで考えてみます。
単利運用という事になります。
証券取引所の営業日数は大体240日なので
1日平均5000円だと単純な計算ですが
240 × 5000で120万になります
なので合計資産としては1年で220万です。
2年だと340万です。3年だと460万です。
単利でも成績がいいのでこれだけでも素晴らしい成績です。
さぁいますぐ消費をガマンしましょう!
で終わるとただの節約の話しになりますが、
雪だるま式に資産倍増!複利運用の破壊力

株式運用の醍醐味はここから先、複利運用にあります。
これはトレードに限らず長期運用や投資信託等も当てはまります。
今度は利益を使わず、そのまま再投資して運用資金を増やしていくパターンを考えます。
先ほどの単利の例では、100万円で1日5,000円の利益。つまり**日利0.5%**です。
ここも現実には ドローダウン もありますが、ここでは毎日0.5%ずつ増えると仮定して、シミュレーションしてみます。
- 1日目:100万円 → 10万5千円(+5,000円)
- 2日目:10万5千円 × 0.5% = +5,025円 → 101万25円
- 3日目:101万25円 × 0.5% = +5,050円 → 101万5075円
なんだか大した金額じゃないのでやっぱ寿司食った方が良さそうな気がしてきます。
がもう少し我慢して単利と同じく240日繰り返すと?
この0.5%を240日間続けた場合の資産は……なんと
約330万円!
単利より100万円以上多い結果になります。
さらにもう1年、合計2年続けると……
約1,095万円に。たった2年で資産が10倍近くに増える計算です。
このように、増えた分を元本に加えて運用を続けると、雪だるま式に資産が増えていきます。
もう1年続けると、3,625万円。
この時点で、1日の利益は約17万5千円に。
寿司もスマホも、もはや「ちょっとした出費」になる世界です。
これが指数関数的な成長――いわゆる
複利運用
「雪だるま効果」の正体。
ウシジマくんのような闇金の借金も、放っておくと雪だるま式に増えていきますが、
複利運用
はその逆の正しい使い方と考えるとイメージしやすいかもしれません。
あのアインシュタインも、「複利は人類最大の発明だ」と称したほどです。
輝きの裏に潜むリスク:複利運用の“影”に注意せよ

ここまで見ると、 複利運用 はまさに夢のような運用法に思えるかもしれませんが、もちろんメリットばかりではありません。
資産が増えるほど、リスクやプレッシャーも比例して増大します。
ここでは、そんな**
複利運用
のデメリット(注意点)**についても触れておきます。
落ちるときは一気に:複利で加速するドローダウンの恐怖

利益を再投資するということは、
ロット
がどんどん大きくなるということ。
つまり、負けたときの金額もどんどん大きくなるということです。
100万円のときに1%負けても1万円ですが、1000万円に増えたあとなら1%で10万円の損失。
運用額が増えるほど、同じ%の損失でもメンタルに与える影響は無視できなくなってきます。
資産よりも心が試される:複利運用はメンタル勝負

最初の頃は、1日数千円の増減で済んでいたのに、いつの間にか1日で数十万円が動く世界になります。
- 1回のミスで旅行が吹き飛ぶ
- 1週間のスランプで今年の利益がパーになる
そんな状況に直面すると、トレードにネガティブになったり、逆に無謀な勝負に出たりすることも。
複利運用を続けていくには、相応のメンタル力と自己規律が必要不可欠です。
例えば1日に20万損失がでても、まぁそんな事もある。
ぐらいに思えるようにならないといけません。
実際ツライのはそれが1日だけとは限らず、数日、数週間、数ヶ月続く事もあります。
3. リスクコントロールの難易度が上がる

資産が増えるとともに、許容できるリスクも大きくなりがちですが、これが落とし穴。
特にレバレッジ商品(
信用取引
や
先物取引
)などを使っている場合、一瞬の判断ミスで大損失に繋がる可能性もあります。
裁量トレード
だと一度はやってしまうであろう
ロング
で
エントリー
したつもりが
ショート
だった。
その他、
逆指値
で
STOP注文
入れてたつもりが入ってなかった。といったありがちなケアレスミスでの損失金額も多くなります。
自動売買
でもコードにちょっと調整入れたり
リファクタ
したつもりが
必要な処理まで消してしまってエラーが出て損切り発動せず。
みたいな事が多々あります。
複利運用 は武器になりますが、使い方を誤れば自分を傷つける凶器にもなるという点は忘れてはいけません。
まとめ:複利運用は“使いこなせば最強の武器”になる

複利運用
は、確かにお金を加速度的に増やすための最強の手段の一つです。
でもそれはあくまで、正しく使えばという前提付き。
欲や焦りに流されず、自分を律し、淡々とルールに従って続ける。
そうした姿勢がなければ、逆に資産を失うことにもなりかねません。
「投資は最終的にはメンタルがすべて」と言われるように、
複利運用の本質とは、結局自分との戦いなのかもしれません。