空売りは危険?正しく理解して効率的なトレードを!

株取引を始めたばかりの方は、
「空売りって株価が下がっても利益を出せるの?でも青天井で損失が出るのは怖い…」
「 逆日歩 ?踏み上げ?意味がわからない…」
と不安を感じることが多いと思います。
実際、初心者の方が空売りを行う際は独特のリスクがあるため、基礎を理解せずに取引すると損失につながることがあります。
まず結論
現代の日本株では、空売りの仕組みを理解し基本ルールを守れば、初心者でもリスクを抑えて安全に始めることができます。
本記事では、空売りの基本からリスク管理、初心者向けの安全な取引方法までを丁寧に解説します。
👥 この記事は誰向け?
- 株取引を始めたばかりで空売りの仕組みを知りたい方
- デイトレや短期売買を検討している方
- 逆日歩や踏み上げなど、空売り特有のリスクを理解したい方
- 安全な空売りの始め方を知りたい初心者
📖 この記事でわかること
- 空売り(ショート)の基本的な仕組み
- 空売りのメリットと注意点
- 空売り特有のリスク(青天井損失・逆日歩・踏み上げなど)
- 初心者でも安全に始めるためのポイント
- 小ロット・逆指値・デイトレなど、安全な取引ルール
👥 空売りとは?株を持たずに売る取引の基本

空売りは、株を持たない状態で先に売り、後から買い戻すことで利益を狙う方法です。
シンプルな流れ:
- 証券会社から株を借りる
- 借りた株を 1,000円で100株 売る
→ この時点で 100,000円 が手元に入る
- 株価が 950円 に下がったので買い戻す
→ 100株 × 950円 = 95,000円 で買い戻し
- 差額の 5,000円 が利益になる
📌 補足:株価が上昇すると損失が膨らむため、特に初心者は 損切り ルールを必ず設定して取引することが安全です。
📈 空売りのメリット|下落相場でも利益を狙える

- 下落相場でも利益を得られる
- 売り・買い両方でトレード機会が増える
- つなぎ売りとしても活用可能
💡 相場が弱い時(下降相場)でも収益機会を確保できるのは大きなメリットです。
🎁 補足: 初心者に身近な「つなぎ売り(優待クロス)」の活用例
空売りは
投機
だけでなく、株主優待を“ほぼノーリスク”で取得する手段としても活用されます。
これが「つなぎ売り(クロス取引)」です。
🧩 仕組み
- 同じ銘柄を 現物買い+空売り 同時に持つ
- 株価が上がっても下がっても損益が相殺される
- 権利日は「持っている扱い」になるため、優待だけ取れる
初心者でもイメージしやすい空売りの使い道です。
⚠️ 空売りのデメリット・独特のリスクと対応策

空売りには以下のリスクがあります。
🧩 損失が青天井になりやすい(株価が上がるほど損する)
空売りは「売ってから買い戻す」仕組みなので、もし株価が上がってしまうと損失がどこまでも増えていきます。
- 例:1,000円で空売り → 2,000円に急騰 → 1,000円の損失
- 上限がないので“青天井”と呼ばれます。
「買いは家まで、売りは命まで」
ここで有名な格言として、少し怖い言葉もあります。
ただし、現代の株式取引では証券会社のリスク管理が強化されており、含み損が一定 ライン を超えると強制決済(ロスカット)が自動で働きます。
つまり、
💡「売り=命がなくなるほど危険」という時代ではなくなっているということです。
なので過度に怖がる必要はありません。とはいえ、 追証 (追加証拠金)のリスクは残るため、最低限のリスク管理は必要不可欠です。
✅ 対応策
- 逆指値(損切りライン)を必ず入れる
- イベント前(決算・材料発表前)に空売りしない
- 急騰しやすい低流動性銘柄は避ける
- ロットを小さくする(最初は100株固定)
🧩 逆日歩(ぎゃくひぶ):株を借りる“追加コスト”が発生することがある
空売りは証券会社から株を借りている状態なので、需要が集中すると「株の借り賃( 逆日歩 )」が発生する場合があります。
- 人気銘柄や優待クロス時期は逆日歩が高額になることも。
逆日歩は「読めない」ことが最大のリスク
金額は 当日まで確定しない ため、少額で済む日もあれば、優待前や人気株では 高額になることも あります。
✅ 対応策
- “制度信用”ではなく一般信用(無期限・短期)を使う
( 逆日歩 が原則かからない)
- 優待前の銘柄を避ける
- 日跨ぎせずにデイトレで完結する
🧩 踏み上げ(ショートスクイーズ):空売り勢の強制買い戻しで株価が急騰
空売りが多い銘柄で株価が上がり始めると、空売り勢が「ヤバい!」と買い戻しに殺到します。
その買い戻しがさらに株価を押し上げ、一気に急騰する現象が「
ショート
スクイーズ(踏み上げ)」
しかし、以下を徹底すれば“ほぼ防げます”
- 日跨ぎをしない(急騰は持ち越し中に起きやすい)
- 逆指値を必ず入れる(踏まれる前に自動で逃げられる)
✅ 対応策
- 空売り比率・信用売残が多すぎる銘柄を避ける
- 上昇トレンドの銘柄は基本触らない
- 必ず逆指値を入れておく
- 出来高が極端に少ない銘柄で空売りしない
🧩 株が借りられない場合がある(空売り不可になる)
空売りは“借りる株”の在庫が必要です。人気銘柄・優待前・イベント前などは在庫切れになり、
- 「この銘柄は空売りできません」
という状態になることがあります。
空売りしたいタイミングでできないケースもあるため注意。
✅ 対応策
- 一般信用売り(在庫が多い銘柄)を使う
- 事前に在庫チェックができる証券会社を使う
- 在庫切れしやすいイベント前を避ける
📌 補足:ルールを守れば、これらの失敗はほぼ回避可能です。特に最初は「小 ロット + 逆指値 +日跨ぎなし」の デイトレ で練習するのが安全です。
✅️ でもルールを守れば、これらの失敗はほぼ回避可能

最初のうちは…
- 小ロット
- 逆指値必須
- 日跨ぎしない(デイトレ型)
💡 この3つを徹底すれば、大きく失敗する確率はグッと下がります。
🚨 空売り規制(価格規制)について|下落を加速させないためのルール

株価が一定以上下落すると、過度な売り圧力を防ぐために「空売り規制(価格規制)」が発動します。
🔍 どんなルール?
- 前日終値から 10%以上下落 すると発動
- 規制中は 直近の価格より安い価格での空売り注文(成行含む)が不可
→ “下値に押し込む空売り”ができなくなる仕組み
💡 初心者への影響
- 成行売りが入りづらくなるだけで、通常の返済や指値注文は可能
- デイトレでも遭遇することが多いので知っておくと安心
✅ まとめ|空売りを安全に始めるポイント

- 空売りは株を借りて先に売る取引
- 下落相場でも利益が狙える
- 損失は理論上青天井だが、追証・強制決済で口座資金内に制限
- 独特のリスク(逆日歩、踏み上げ)に注意
- 初心者は小ロット+逆指値+日跨ぎなしで練習するのが安全
💡 ポイント:ルールを守れば、初心者でも安心して空売りを体験できます。
空売りは、仕組みとルールを正しく理解すればリスクを抑えて使える強力な手法です。
下落相場にも対応できる武器として、ぜひ効率的なトレードに活かしてください。