🧭 取引の仕組み(成行 / 指値 / 逆指値 / 単元)【初心者向け】

トレードを始めるとき、
- 「指値で買うべき?それとも成行?」
- 「逆指値って何…?」
- 「何株から買えるの?」
と迷ってしまう方も多いと思います。
実際、初心者は注文方法ひとつで損益や心理的な負担が大きく変わるので、最初に基礎を整理して理解しておくことが重要です。
この記事は、そんな迷いや不安を抱える初心者向けに、注文方法の基本と使い分けをわかりやすく解説します。
👥 この記事は誰向け?
- 初めて株の注文方法を学ぶ初心者
- デイトレや短期売買を始めたい人
- 損切りやリスク管理の方法を知りたい人
- 注文の種類(成行・指値・逆指値)を理解して実践したい人
📖 この記事でわかること
- 成行注文と指値注文の特徴と使い分け
- 成行・指値のリスクとメリット
- 逆指値注文の役割と設定方法
- 損切りで成行を使う理由
- 初心者が安全に注文を始めるためのポイント
💰 株の最低購入単位|単元株とは?

株を買うときは「1株単位」で買えるわけではありません。ほとんどの日本株は 単元株制度 が採用されており、1単元=100株(銘柄によって異なる)単位でしか取引できません。
✅️「株は100株単位でまとめて取引する」とのが基本です。
- 1株ずつでは買えないので、購入にはまとまった資金が必要
- 例えば株価1,000円の銘柄なら、100株=10万円から買える
- 単元株を理解していないと、「資金が足りなくて注文できない」といった状況になる
S株(単元未満株)
- 単元株に満たない株数(例:1〜99株)も、証券会社によっては購入可能
- 少額投資ができるので、初心者や資金の少ない人向け
- S株は配当ももらえるが、議決権は制限される場合がある
💡 基本は100株単位だけど、少額ならS株で1株から買える場合もある
🏷️ 株の成行注文・指値注文の違い|初心者向け使い分けガイド

株の注文方法でまず迷うのが、
成行
(なりゆき)と指値(さしね)の違いです。
どちらも基本的な注文ですが、使いどころを理解しておくとトレードの成功率が大きく変わります。
📌 成行 注文(スピード重視・確実な 約定 )
成行 注文は、価格を指定せずに「とにかく早く買いたい/売りたい」ときに使います。
- とにかく“一番早く”約定する
- 想定より不利な価格で約定する可能性がある
- 寄り付き直後や出来高の少ない銘柄では滑りやすい
📌 指値注文(価格を指定して安全に取引)
指値注文は、狙った価格での売買が可能です。価格のコントロールができるため、初心者にも安心です。
- 狙った価格で売買できる
- 高値掴み・安売りを避けられる
- 約定しないこともあるが、安全性が高い
成行 は「即 約定 重視」、指値は「価格重視」と覚えておくとわかりやすいです。
🔄 成行と指値の使い分け|場面ごとの判断基準

成行 と指値のどちらを使うかは、状況によって変わります。まずは基本ルールを押さえておきましょう。
▶ 指値を使う場面(初心者は基本はこちら)
指値は、初心者が最初に身につけるべき注文方法です。
- エントリー価格を決めて入りたい
- 不利な約定を避けたい
- 板の厚さや流動性が不安なとき
💡 ポイント:指値メインで取引すると、思わぬ高値掴みや急落リスクを減らせます。
ただし、指定価格に達しないと 約定 しないため、チャンスを逃す場合もあります。
指値注文での想定リスク
- 900円で指値注文をしたが刺さらなかった
- →すぐに買いたくて追いかけて指値を入れたものの、ダラダラと約定せず
- →結果、最終的に1000円まで上昇して後悔。
- ⚠️ ポイント:成行であれば即約定できるが、急激な値動きや板の薄さには注意
▶ 成行を使う場面(慣れてから限定的に)
成行 は確実に 約定 させたいときに使います。
- すぐにポジションを手放したい(逆行時など)
- 出来高が十分あり、滑りにくい状況
- トレンド初動など「すぐにエントリーすることが重要」な場面
⚠️ 注意:板が薄い場合や寄り付きでは、想定外の価格で 約定 することがあります。
成行 の利点は 約定 の確実性ですが、リスクも理解した上で使いましょう。
成行き注文での想定リスク
- 寄り付きで900円だった銘柄を「成行」で買った
- →結果、出来高や板の状況で920円で約定してしまった
- ⚠️ ポイント:成行は約定確実だが、価格が読めないことがある
- ✅ 初心者はまず指値で安全に取引するのが安心
🛡️ 逆指値注文の使い方|損切りを自動化してリスク管理

逆指値 注文は、 損切り を自動で行うための注文方法です。
「ここまで下がったら自動で売る」と設定できるため、精神的に迷わずリスク管理ができます。
📌 逆指値 注文のポイント
- 「●円まで下がったら自動で売る」
- 機械的にロスカットするので損失を最小限に抑えられる
💡 損切りは成行が基本|安全に逃げるためのルール
損切り は「確実に逃げる」ことが最優先です。そのため、 逆指値 が発動したら 成行 で確実に売るのが基本です。
- 指値で損切りすると、約定せずさらに下落してしまう可能性がある
- 初心者は「損切り=成行」で覚えればまず安心
⚠️ よくある失敗例(初心者がやりがち)
- ロスカット位置の余裕を持たせず、逆指値を設定
- 株価が少し下がっただけで即ロスカットされ、損切り貧乏になった
- 逆指値は設定していたが、指値で損切りを狙って約定せず、さらに損失が拡大
- ロスカットルールを曖昧にして、精神的な判断で微調整してしまった
💡 ポイント: 損切り は機械的に、かつ多少余裕を持った位置で設定すると無駄な損失を防げます。
例:慣れてきたらOCO注文で 損切り と利確を同時に管理といった応用も可能です。
✅ 成行・指値・逆指値の使い分けまとめ

- 成行:即約定重視、価格は不確実
- 指値:価格重視、安全性高い、初心者向け
- 逆指値:損切り管理に必須、精神的負担を減らす
- 損切りは成行が基本、安全第一
比較表
注文種類 | 特徴 | 使う場面 | 注意点・リスク | 初心者がやりがちな失敗例 |
|---|---|---|---|---|
🏃 成行 注文 | 即 約定 が可能。価格は指定せず、とにかく早く確実に 約定 させる | ・すぐにポジションを手放したいとき(逆行時)・ 出来高 が多く、板が厚いとき・トレンド初動で即 エントリー したいとき | ・価格が読めない・板が薄い・寄り付きでは滑る可能性 | 寄り付きで900円の銘柄を 成行 で買ったら、板の状況で920円で 約定 してしまった |
🎯 指値注文 | 狙った価格で売買できる。価格コントロール重視、安全性高い | ・ エントリー 価格を決めて入りたいとき・不利な 約定 を避けたいとき・板の厚さや流動性が不安なとき | ・指定価格に達しないと 約定 しない・チャンスを逃す場合がある | 900円で指値したが刺さらず、追いかけて指値したら最終的に1000円で 約定 してしまった |
🛡️ 逆指値 注文 | 「●円まで下がったら自動で売る」 損切り 自動化 | ・ 損切り ルールを機械的に実行したいとき・精神的に迷わずリスク管理したいとき | ・設定位置が近すぎると即ロスカット・指値で 損切り しようとすると 約定 せず損失拡大 | ロスカット位置の余裕を持たず設定 → 少し下がっただけで即ロスカット、 損切り 貧乏になった |