資金を守る“合理的リスク管理”とは?勝率60%ゲームで検証!

優位性がある前提で合理的なリスクの取り方を考えてみます。
以前サイコロを使ったゲームの優位性を紹介しましたが
公開日時:2025-05-09
/ 更新日時:2025-05-29
ギャンブルと何が違う?トレードにおける期待値の考え方
はじめに:トレードはギャンブルなのか?その違いを明確に解説!
今度は具体的な内容はさておき勝率
60%で勝った場合に賭けた金額と同等の金額をもらえるゲームがあったとします。
勝率
は特に説明不要かと思いますが 60%なので 10 回やったら 6 回は勝てる
逆に4回は負けるゲームという事になります。
ぱっと聞いた感じですでに優位なのはなんとなく理解出来るとは思いますが
では運用資金 100 万が手元にありベット出来る金額は任意、つまり自分で決めてよいとして
この
勝率
60%のゲームに毎日一回挑戦できる場合一体いくらベットすればよいでしょうか?
- 勝率:60%
- リスクリワード:1(賭けた金額と同等のリターン)
- 運用資金:100万円
- ベット金額:自由に設定可
- ゲーム回数:1日1回プレイ可能
破産一直線!? フルベット戦略のリスク(100万円)
まず試したくなるのはフルベットです。
つまり 100 万ベットします勝ったら 200 万になります
次も続けてフルベットすると今度は 400 万 800 万、1600 万、3200 万。
もし 5 日連続で勝った場合たった 5 日で 3200 万になります。
夢がありますね。
ただこの場合感覚的に分かると思いますがデメリットとしては一度でも負けたら 0 になります。
カイジがやってそうなスリル満点のリスキーギャンブルです。
勝率に優位性があったとしてもリスクを取りすぎると破産します。
- 1回勝てば資金2倍 → 連勝すれば大きな利益
- デメリット:1回負ければ即破産
リスクを最小限に!小額ベットで“堅実に勝つ”という選択(例:1000円)
では今度は 1 日に千円ベットで同じく
5 日連続で勝てた場合の利益はいくらかと言うと、
5 千円です。
どうでしょうか?負けてないので良いとして
もちろん負ける場合もあるので良くてお小遣い程度にしかならない気がします。
これなら真面目にコツコツ働いた方が早い気がします。
- 5連勝しても利益は5000円
- メリット:損失は小さいが、資産がほぼ増えない
ベットが多すぎるとリスクが高すぎて
少ないと資金がなかなか増えていきません。
どのくらいが適切なのかを判断する必要がありそうです。
ではいくらベットするのが丁度良いのか?
これもロジカルに考えてみます。
【ケリー基準とは?】勝率と損益比から導く最適な投資額とは

既存資金に対して、ベットまたは投資から期待するリターンを最大化するためにリスクをかけられる金額の割合を計算する方程式です。
ジョン・ラリー・ケリー・ジュニアという方が考案した
便利な公式があってこの公式に従えばどの程度資金をリスクにさらせば最も
効率的に増やすことができるか分かります。
先程の例に当てはめて
資金 100 万スタート
勝率
60%
リスクリワード
1
で数値を出してみると
20%という結果が出ました
100 万の場合は 20 万ベット資産が増えて
1000 万になれば 200 万ベッドということになります。
これが最適という事になります、がどうでしょうか?
資産が 1000 万まで増えたとして一回で 200 万の損失をだしても冷静でいられるでしょうか?
運用するのはあくまで自分で失う資産も自分の資産です
ケリー基準ではもっとも効率的な数値を出してくれますが(フルケリー)
精神面と実務面を考えるとフルケリーの 0.5 倍のハーフケリーから 0.25 倍ぐらいが現実的とされてます。
このあたりは自分のメンタルや戦略の信用性との相談になります。
【資金が尽きる前に】バルサラ式リスク管理で“長く勝ち続ける”方法

ケリー基準
は利益を最大化する最適なベッドサイズを計算する為のもの
でざっくり言うと結構せめた基準です。
いざ運用してみると上記ハーフケリーとかでも負けが続いたりで結構メンタルがやられます。
そこで参考にするもう一つの指標が「バルサラの
破産確率
」です。
これは資金が尽きるリスクを定量的に測る手法です。
特にトレードの場合 バックテスト である程度 勝率 等は想定できますが実際想定通りに動くかは結局やってみないと分からないので不安がのしかかります。
なので同じような資金管理の基準になる公式として
破産確率
があります。
こちらはケリーとは逆で守りの資金管理管理です。
併用すると自分のリスク許容度に合わせた最適なサイズを決められると思います。
【初心者もOK】資金管理の理論を“実際のエントリー”に落とし込む方法

ポジションサイズはケリーや
破産確率
でではこの理論的に決めるとして
勝率 60 で
リスクリワード
1 というのはあくまで仮定の内容なので
これを実際のトレードに落とし込むとしたら
どういった内容になるかというと
リスクリワード 1
これは利益と損失が同じになる様にすればいいだけです。
ある所定のポイントで
エントリー
した場合に利確と損切りを同じ金額に設定します。
勝率 60%
これは上記の
リスクリワード
1 を踏まえて
勝率が 60 パーセント以上になる
エントリー
ポイントを
バックテスト
等を利用して探がし出します。
多少の根気は必要かもしれませんが
なんだか自分にも見つけられそう気がしないでしょうか?
もし見つけられれば後はそのルールで運用を繰り返すだけです。
- リスクリワードを1に設定
- 損切りと利確を同じ幅に設定する
- 例:10円利確なら10円損切り
- 勝率60%以上のエントリーポイントを見つける
- バックテストなどで検証
- 見つけた戦略を継続して運用する
- ブレないルールとメンタル管理が鍵
実際やることはこれだけです。
それが出来れば理論上は資金が増えていきます。
複利運用 をすると尚効率的です。
公開日時:2025-05-16
/ 更新日時:2025-05-29
複利運用の驚異的な効果とは?メリット・デメリットを徹底解説
「日利0.5%」の魔法:小さな数字が資産を動かす!たとえば、
いかがでしょうか?
筆者としてはギャンブルとトレードの違いとして
知識や再現性の分析等の努力で差がつくゲーム。
と思って取り組んでいるつもりです。