ATR(Average True Range)とは?

ATR (Average True Range)は、一定期間における価格変動( ボラティリティ )の大きさを数値化した テクニカル 指標です。
価格が上昇しているか下降しているかではなく、「どれくらい大きく動いているか」を測定することを目的としています。
そのため、株式・先物・FX・暗号資産など様々な市場で利用されており、 損切り や利確、 ポジション サイズの調整など幅広い用途があります。
👥 この記事は誰向け?
- ATR (Average True Range)について基礎から知りたい方
- ボラティリティ とは何かを理解したい方
- 損切り ・利確に ATR を活用したい方
- TradingView や Pine Script で ATR を利用した ストラテジー を作りたい方
- 自動売買 や バックテスト で ATR を活用したい方
📖 この記事でわかること
- ATR とは何か
- ATR の計算方法と見方
- ATR を利用するメリット・デメリット
- ATR を使った 損切り ・利確・ ボラティリティ フィルター
- TradingView ・ Pine Script での活用方法
- 実際の ストラテジー で ATR がどのように利用されるのか
ATRは何を表しているのか?

ATR が大きい | ATR が小さい |
|---|---|
値動きが大きい | 値動きが小さい |
ボラティリティ が高い | ボラティリティ が低い |
利益機会もリスクも大きい | レンジ 相場になりやすい |
損切り 幅も広くなりやすい | 損切り 幅も狭くなりやすい |
ATR は方向を示す指標ではありません。
ATR が上昇したから買い、 ATR が下落したから売りという意味ではなく、「現在どれだけ値動きが大きいか」を示す指標です。
ATRの計算方法

※詳しい式を知らなくても利用できます。
ATR は、まず各 ローソク足 の True Range(TR)を求め、その平均値を計算して算出します。
計算は次の2段階で行われます。
- 各 ローソク足 のTrue Range(TR)を求める
- 一定期間のTRを平均して ATR を算出する
True Range(TR)とは?
True Range(TR)は、1本の
ローソク足
が実際にどれだけ価格変動したかを表す値です。
単純な「高値 - 安値」だけでは、前日の終値から大きく窓を開けて始まった(
ギャップ
アップ・
ギャップ
ダウン)値動きを正しく評価できません。
そのため、True Rangeでは次の3つの値を比較し、最も大きい値を採用します。
- 当日の高値 − 当日の安値
- 当日の高値 − 前日の終値
- 当日の安値 − 前日の終値
True Range = MAX(
高値 − 安値,
|高値 − 前日終値|,
|安値 − 前日終値|
)この計算により、通常の値動きだけでなく、寄り付きで発生した ギャップ も含めた実際の価格変動を測定できます。
ATRの計算式
ATR (Average True Range)は、True Rangeを一定期間平均した値です。
例えば14期間 ATR の場合は、True Range の14期間平均です。
ATRのメリット

- 相場の勢いを数値化できる
- 銘柄を比較しやすい
- 値幅 に応じた 損切り ができる
- 相場環境を判定できる
ATRのデメリット

- 売買シグナルは出ない
- トレンド 方向は分からない
- 急変動直後は値が大きくなる
ATRの代表的な使い方

ATR損切り・利確
固定10ティックよりも
ATR ×2
などとする事での方が相場状況に合わせた 損切り が可能です。
- 損切り = ATR ×1.5
- 利確= ATR ×3
ATRボラティリティフィルター
-
ATR
が小さい場合は見送る
→ ボラが無い場合は トレンド が発生しない可能性が高い -
ATR
が大きすぎる場合に見送る
→ すでに伸び切って過熱気味の状況を除外
ポジションサイズ調整
ボラティリティ
がある場合とない場合で同一
ロット
だとリスクが別物です。
そのため
- ATR が大きい場合に枚数を減らす
- ATR が小さい場合に増やす
といった対処で リスク管理 にも利用できます。
TradingViewでATRを表示する方法

「 インジケーター 」「アベレージ・トゥルー・ レンジ ( ATR )」
から チャート に追加可能です。
Pine ScriptでATRを使う
Pine Script では次のように計算できます。
atr = ta.atr(14)内部ではTrue Rangeを計算し、その値を平滑化して ATR が求められています。
まとめ

- ATR は値動きの大きさを測る指標
- 売買方向は分からない
- 損切り ・利確・フィルターで広く利用される
- 多くの 自動売買 でも採用されている
ATRはどんな人におすすめ?
- ボラティリティ を考慮した 損切り を設定したい方
- 自動売買 ・ システムトレード を始めたい方
- TradingView で ストラテジー を作成している方
- 相場環境に応じて エントリー を調整したい方
実際のストラテジーではどう使われる?

例えば当サイトで公開しているFO MA CROSS Strategy Templateでは、
- ATR 損切り
- ATR 利確
- ATR ボラティリティ フィルター
を組み合わせています。
ATR は単体で売買シグナルを出す指標ではありませんが、他の エントリー 条件と組み合わせることで、相場環境に応じた柔軟な ストラテジー 設計が可能になります。

